閃乱カグラ ~少女達の真影~

ジャンルベルトスクロールアクション
ハード3DS
メディア3DS専用カード
備考会話パートフルボイス

はじめに

当サイトで紹介をさせていただいているコンシューマゲームは基本、視力を全く用いずプレイできるものをとピックアップしています。
故に、フルボイスが標準仕様となりつつあるテキストADVのご紹介が勢い多くなるのですが、折々ACTとカテゴられる作品にも問題無く遊べるタイトルが現れます。
Another Century's Episode Rは、何はなくともロックオンシステムによりプレイが可能になった例であり、同様のシステムを有する他のACEシリーズ、各種ガンダムバトルシリーズなどもそこから推し量りプレイが可能なようになります。
また初代ディシディアファイナルファンタジーは、基本オートロックの1VS1バトルであること、アビリティの付け替えで自分が戦いやすい環境を構成できること、フルボイスの主要イベントシーンなどで、こちらも視力を要さず遊べる作品でした。
しかしこうした傾向のタイトルはそう頻出するものではありません。
この世にゲームソフトの数あれど、視力を用いぬ状態で無問題にプレイでき、程よい難易度があり、やり込みと挫折と達成感が味わえる作品、……となると、ある種その出会いは奇跡のようなものです。
視覚障害はTVゲームの主要購買層としてなり得るとの事実がまだまだ知られていないことは、その偶然がどれだけ尊いか、そして自然にその状況へ至るゲームエンターテイメントの深遠さの素晴らしさを語るものです。
そんな中、私はこうして皆様へこうして視力を用いずプレイでき、のみならずやり応えが有り大変面白いゲームをご紹介できるのが全く嬉しくてたまりません。

概要

現代にある忍の育成機関で学ぶ女学生の日常と成長を丁寧に描いた物語を背景に、経験値による育成要素が付加されたベルトスクロールアクションが展開されます。
基本は奥行きのある2D横スクロール格闘アクション。左右からせまってくる敵を掃討し、画面上に出てくる矢印(たいていは右が指し示されている)を頼りに移動しまた戦っての繰り返しで進んでいきます。
ファイナルファイト、PSP一騎当千。

以下、ゲーム中の操作をご説明します。(3DS版)

上入力:画面奥へ移動 下入力:画面手前へ移動
 左右入力:左右移動
  (アナログパッド・十字キー双方で同じ動作が可能)
 Y:弱攻撃
 X:中攻撃 A:向いている方向へダッシュ B:ジャンプ(弐段ジャンプ可能)
 R:HPを消費して出す強攻撃
 L:覚醒  L+Y L+Xで必殺技(秘伝忍法)が発動可能
 スタート:ゲームストップ  上 Aと入力すればステージからエスケープ可能

プレイ感

重要なのはこれら操作が総じて心地よいことです。
ポリゴン造形なのにボタンを押せば即座に反応するキャラ。操作時のラグをゲーム性に含めた作品(God Of Warやデモンズソウルなど)は別として、純粋なフレームレート微細化や3D化のためにモーションがもっさりする作品は、特にPS2勃興期に大量発生した事例です。
ゲーム性とリアルさの折衷は大変難しい永遠の課題ですが、しかし作品の開発時の優先度として造形か反応どちらが重視されているかは遊ぶことで感じる手触りにてプレイヤーが感覚的に了解できるところです。
本作開発Blogの高木Pコラムにて3D表示箇所の詳細がご説明されていましたが、ゲーム性を優先され3DをOffにされたご判断、個人的には心よりその決定にエールをお送りしたい心持ちです。
3日で飽きる……ではないですが、腰を据えて何度も遊ぶゲームにあって、リアリティよりまず何をおいても手触りの心地よさを重視された開発方針。この話題で「それは良い」と思われた方はぜひ本作、お手に取りください。きっと愉しくあります。
実際後の面に行くほど実感されるのですが、ものすごい量の敵を相手にしながらその個々に当たり判定を設置しその中での立ち回りができるからこそ生じる大量巻き込み超必ヒットのカタルシスが味わえる結果となったことは、確実に本作をアクションゲームとして面白いものにしています。
本作は3DSが出て以後まだ1年も経っていない時分の発売です。そう考えると、今回の内容はもっとも良い着地点だったよう思われます。
今後、本体ファームアップやミドルウェアの進化、ロム要領の増加などで3DS開発におけるしばりや制限はどんどん緩和されていくことと思います。そうなる手前で発売された作品としての本作の完成度は確実に並以上の内容であり、その故がゲームとしての手触りに徹底的に拘られて開発された結果であるのですから素晴らしいことこの上ありません。
システムボイスの充実、表示矢印が右なら右、左なら左から音で聞えてくる移動先指示のギミック含め本当に丁寧なお仕事にて作り込まれた良作です。
便利さはとかく慣れますから実感が伴いにくいところですが、そういった点にこそ拘られた本作は実に所有する喜びに満ちたソフトであると、遊び終わった今は実にそう思います。

終わりに

  • 戦闘中効果音がモノラル
  • 忍部屋やゲーム開始前に少々長いロード時間
  • 章選択後の出撃任務選択、常にカーソルが一番上(その章の最初の話)に来ている(後年発売された続編や本作PS4リメイク版では常に最新のミッションが自動選択されるようにUIが改良された)
  • ノベルパート、地の文を軸にした状況説明が多く感じられる場面があった。
これら要素、プレイしていて気になったところは逆に申せばこの程度のことです。些事の羅列であります。
まず何をおいても面白いゲームが遊べる、それこそが重要だと改めて思います。
本サイトの駄文はともかく公式Blogの高木Pのこのエントリーなどもお読みいただいて、すこしでもなるほどと思われた貴方はぜひ一度、遊んでみられてはいかがでしょうか。
筆者は本作を遊ぶために3DSを購入したのですが、買って良かったと心底思いました。
以下にまとめます視力を用いずプレイするうえでご活用いただける情報もぜひご利用いただき、3DSを買われた折に本作を、この閃乱カグラをお手にとっていただく切っ掛けとなれましたら幸いでございます。

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PVです

視覚補助情報

本作にも攻略Wikiがございますので攻略以外で、視力を用いずプレイする上で必要とおぼしい情報にしぼって以下にまとめます。

はじめに

ベルトスクロールアクションの基本ルールをご説明します。
画面は主人公を真ん中とし、左右から群がって襲ってくる敵と左右(時々奥や手前)に移動しながら戦います。
ですから、キャラは常に右か左を向いていることになります。
たいていは右へ進んでいくのですが、右で敵が現れなくなったら左へ振り向きながら攻撃をすると敵を捕捉できる場合が非情に多くあります。
基本は左右への転身を状況により適宜使い分けながらコンボを決めていき敵と戦い、エリア内の敵を全滅してから矢印の指し示す方向(ほとんど右で、音が聞えた方向へすすむ)に移動する、この繰り返しですすめていきます。
敵の出現、矢印の示す方角、全て音で分かる仕組みなのでご安心ください。

クリアできないミッションが出てきたら

アイテム回収ミッションの場合、目的物を取得していない可能性があります。
敵が落とす場合は極力上下移動を控えながら戦うことでドロップアイテムの散らばりを抑止し、
破壊可能物の中にアイテムが隠れている場合は、たいていが画面奥にその物体がありますから
1.まず画面右端へ突き当たってから奥へ移動
2.左に移動しながら攻撃連だ
これで手に入れられる場合があります。
また、部屋を移動する、ドアの中に入るなどのギミックを有するステージの場合も、やはり画面奥にドアがある場合があります。
こういった場合は左上方向、右上方向などに移動をしながら行き先を探すのがベターです。
その際、スティックによる移動、A押しっぱなしによるダッシュ、Bボタン2回押しによる弐段ジャンプなども駆使しながら探索を行うことで活路が見いだせる場合があり、ぜひそれらのアクションを駆使しながら探索してください。
ステージ毎の攻略については後述します。

セーブ

セーブは忍部屋で行えるほか、ステージクリア後にセーブ確認ダイアログが出てそちらでも行えます。
基本的にはステージクリア後のセーブを利用するのが便利なように思います。
件のセーブ確認画面では自動的に「はい」が選ばれていますので、そのままAを押せば上書きでセーブされる親切設計です。

ロード

タイトル画面、忍部屋で行います。
セーブデータがある状態では、タイトル画面では自動的に「続きから」が選ばれています。
Aボタンを押すとデータ管理画面が現れます。
ロードかデリートかを選びます。初期状態ではロードが選ばれています。
ロードを選んだ後は読み込みたいセーブデータを上下で選び、A 上 Aと入力すれば読み込み完了です。
続きをあそぶことができます。
またこのあたりは丁寧なシステムボイスにて案内がありますので、そちらもご活用されつつお使い下さい。

忍部屋

飛鳥たちの拠点にて、任務選択などを行うためのトップメニューにもあたる場所です。
ここは下画面タッチが便利です。
タッチスクリーンは横3列縦2列になっていて、それぞれ以下の配置になります。

出撃  交代   衣装切替
設定  資料室  記録

「出撃」をタッチすると章選択画面に遷移します。
ここからはボタン操作で使えます。
まず上下で章を選択し(シナリオ開始直後は1章しか選べない)、
次にその中にある任務を選びます。
任務はシナリオに関連する「主要任務」と、主にレベル上げに役立てる「自由選択任務」に大別され、自由選択任務はいつでも遊ぶことが出来ます。
主要任務は最新のものをクリアするごとに1つずつ追加されていき、その章の全ての主要任務をクリアすることで次の章へ進めるようになります。
ほとんどの章は自由選択任務が6つ(5章はある条件を満たすまで5つ)
ですので、最新の主要任務を選びたいと思ったら
章選択後、上を7回押してA
の操作で選ぶことができます。
また、「設定」ではBGM/SE/音声のボリュームを調整できます。
SEとボイスは大きくしておくとよいかもです。

チュートリアルステージ

1面はチュートリアル、次の順に課題をこなします。

  1. X Yボタンによる攻撃
  2. Aボタンによるダッシュ
  3. 連閃、所謂キャンセル攻撃です。
    Yを連打していると、折々「キュイーン」と音が聞えます。
    そのタイミングでAダッシュを押してから、更にYを連打で追撃。
    こうすることで後の攻撃が特殊なものへと繋がり連閃が成功となります。
  4. RボタンによるHP消費技
  5. Lボタンによる忍転身。プレイヤー性能が強化され、攻撃自体も変化。
    その後更にL+Yによる秘伝忍法。
    ゲージが貯まっている必要があり、ゲージが満タンになったことはキュリンと鳴るサウンド通知で判断可能。
  6. 自由練習(画面内の敵を全て倒す)

視力を要さないプレイで困難が生じそうなミッション解説

  • 2-1、葛城の自主トレーニング」。5分以内に巻藁を30本破壊が目的の本ミッション、ここはスクロールが無い面ですが、左右移動だけではミッションコンプは困難です。
     ローラー作戦が有効です。まず初期位置の左右を壊し尽くしてから奥(上方向キー)に移動して左右を掃討、手前に移動して同様の操作をするとクリアに近づきます。どうしてもうまくいかなかったら自由選択任務をこなしてレベルアップがよいでしょう(攻撃の上下判定が広まる)。
  • 2-5,葛城 対 日影の道中、右に進まなくなったら次のように移動すると画面が切り替わって右へ進めるようになります。
     右端へ移動 ・ 奥へ移動 ・ ジャンプしながら左へ移動。  (確実な方法ではありません。参考情報としてお使いください。)
  • 3-8,雲雀の居場所:右に進まなくなったら奥へ進みながら壁際の障害物を破壊しつつ左へ移動、これで隠れ結界が発声したら掃討、この順序でクリア可能
  • 4-3.飛鳥の特訓:右端で突き当たったら奥の破壊可能物を右から左へ順に壊していけばアイテムゲットによりステージクリアとなります
  • 5-1.蛇女子学園、攻略戦:矢印の示す方角へ注意。左への移動を指示されたらまず右端へ移動、奥に進み左上を入力しながら進みます

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