大合奏 バンドブラザーズ

ジャンル:楽器演奏ゲーム(音ゲー)
備考:1カートリッジによるマルチプレイが可能(人数分のDSが必要)
   音質の面からヘッドホンによるプレイを推奨
任天堂公式サイトはこちら
バンブラ追加曲カートリッジの詳細・購入はこちら



レビュー
収録曲リスト
視力障害をお持ちの皆様へ

レビュー


楽器の演奏には、複数の快楽が混在していると思います。例えば、楽譜通りに間違わず演奏できたときの快楽。たとえばどうしてもテクニックが追いつかずに演奏できなかったところが、練習と努力により突破できた時のその快楽。例えば人と合奏してぴったり呼吸があってノリノリでセッションできたときのあの快楽・・・。
しかるに、最近はほんとに音楽は音学ではない、楽しむものなのだなとしみじみと思う日々です。
そして、上に上げた快楽、本日紹介する大合奏バンドブラザーズでは全て味わうことができます。



みなさんこんにちは。ご働きはいかがでしょうか?本日は、ニンテンドーDS用ソフト{大合奏バンドブラザーズ(以下バンブラ)}を紹介します。
これは、「大乱闘スマッシュブラザーズ」でおなじみの任天堂が、DSのロンチタイトルとして世に放った音楽ゲームです。
DSの従事キーとABXYボタンにドレミファがそれぞれ割り当てられており、上画面に表示される楽譜に合わせてキーを押していくゲームです。・・・類例としましては、ポップンミュージックがもっとも近いと思われます。
プレイヤーは、収録曲に用いられている楽器(ストリングス、ギター、ベース、ドラムなど)の中から1つを選び、それを演奏することになります(ボーカルパートは楽器に置き換えられています)。つまり、自分がバンドのメンバーのポジションで演奏をするわけなのです。
そして、自分以外の音は自動で演奏してくれますので、言うなればコンピュータとセッションするような雰囲気になるのです。
収録曲数は最近のJPOPを中心に結構いっぱい入っており、追加曲カートリッジに収録されている楽曲とあわせることで、まず間違いなくおなかいっぱいになれることでしょう。
収録曲に飽きたら作曲モードで曲を増やせますので、上手く活用できれば一生もののソフトです。
音質も自由に演奏できる類である以上電子音になるのは仕方ないのですが、そのわりには十分にきれいです(SFCほどのクオリティはあります)。
あとはそうですね、収録曲リストを見て、自分の知っている曲、興味のある曲が2つか3つあればまず問題なく楽しめるだろうと思います(追加曲カートリッジは別途購入の必要があります)。
敷居は決して低くはありません。ボタンいっぱいつかいますし、最初はわけわかんないとおもいます。そこさえ超えられればとても楽しいゲームであることにきっと気づけるでしょう。
さて、紹介はここまで。良くも悪くもふつうの音ゲーですから特に書くことも無いというのが実情ですからゆるしてください。
ただ、音楽好きな人には問答無用でお勧めってことで。
では、次にこのゲームを使えばこんなこともできるんですよっていう遊びを一つ、紹介しましょう。
手順は下記のとおり。これは楽器選択後は2音階を自由に鳴らせることを応用した遊び方です。
1.オプションでBGMを再生させられるゲームソフトを用意します(据え置き推奨)。
2.演奏したい曲がいつでも再生できるように準備します。
3.NDSのバンブラを起動します。
4.楽曲をセレクトする場面で、自分の使いたい楽器を選択します。
5.目的の曲を再生させます。
6.即座にDSに持ち替えて演奏をします。
どうです?こうすれば遊べる曲は無限に増えていきますよ。すごいでしょ?
こうやって受け手の工夫次第で遊びの幅がどんどん広がっていくゲームソフト・・・なんともすばらしいじゃありませんか。
ただこういう遊びはあくまでも一服の休憩にすぎず、底に至るまではとてもあつい音楽ライフをおくれます。
レコーディングというモードがありまして、これは曲と楽器が与えられてそれをある一定以上のスコアでクリアをしていくモードで、最高レベルまでクリアすれば隠し曲がでてきますから、最初はそれを目指しつつ練習にはげむのがいいでしょう。確たる目標があればそれの突破が十分なモチベーションになりますし、加えて1曲3分とありませんから、ちょっとした休憩に思い出したように起動することも全く問題なくできる。
槍込む人にもそうじゃない人にもかなりおすすめできる、バンブラってのはそういうソフトです。
上の紹介を読んで少しでも職種が動いたなら、ぜひ一度触れてみてください。損はしません。


収録曲リスト<


>>>>ソフト本体に収録:b

SEASONS
Ponit of No Return
名もなき詩
空も飛べるはず
上海ハニー
全部抱きしめて
Choo Choo TRAIN
さくらんぼ
恋愛レボリューション21
Yeah!めっちゃホリディ
フォスターメドレー
クリスマスメドレー
ロシアンメドレー
エンターテイナー
チャイルドソングメドレー
聖者の行進
ワールドソングメドレー
Smoke On The Water
fragile
暴れん坊将軍のテーマ(隠し曲)
*誰かのDSとセッションプレイをし、通信終了後に1曲クリアしてメインメニューに戻ることで追加される。
タッチ
Gメン'75(隠し曲)
*誰かのDSとセッションプレイをし、通信終了後に1曲クリアしてメインメニューに戻ることで追加される。
READY STEADY GO!
メリッサ
Way of Difference
キラリ☆セーラードリーム!
特捜戦隊デカレンジャー
スロークラシックメドレー
四季「春」
アスレチックメドレー
スーパーマリオメドレー
F-ZEROメドレー
ゼルダの伝説メドレー
星のカービィメドレー
ポケットモンスターメドレー
ファイアーエムブレム
ファミコンミニメドレー 「ファミコンミニ」

>>>>追加曲カートリッジに収録;b

リライト
ツバサ
SMILY
Dragostea Din Tei
お願い!セニョリータ

ラヴ・パレード
さくら
ここにしか咲かない花
青いベンチ
月光花
全力少年
世界に一つだけの花
Starry Heavens
天体観測
DAYS
ネオメロドラマティック
マツケンサンバ パート2
ハッピー☆マテリアル
栄光の架橋
あずさ2号
日本ブレイク工業社歌
スライダー スーパーマリオ64
ドンキーコングジャングルビートのテーマ
とことこヨッシー キャッチ!タッチ!ヨッシー
アシュリーのテーマ さわる!メイドインワリオ
やまへのみち 新・鬼ヶ島
アスレチック ヨッシーアイランド
スターウルフのテーマ スターフォックス64
あゆみのテーマ ファミコン探偵倶楽部
タイトルテーマ どうぶつの森+


視力障害をお持ちの皆様へ。


さて、このゲーム、視力障害を持っている場合に遊べるのかということについて言及していきましょう。
まず、次の条件を満たしていることが望まれます(むろん、必須条件ではありません。)
1.耳が聞こえている
2.ボタンを押すことができる。
3.絶対音感がある(特定の音を集中して聞けたり、メロディを音階で理解できる能力)
4.根気がある
上を満たしておれば、まず間違いなく健常者と同じようにこのゲームを楽しめることでしょう。
以下に、このゲームの操作方法の基本と、知っておくべき事項をまとめておきますので参考にしてみてください。


前提知識


・メニュー画面などは、全てタッチパネルで操作します。
・どの局面でも、{もどる}ボタンは、下画面右下の端にあります。

さて、これらをふまえて操作していきます。もし「まちがえた」と思ったら、迷わず画面右下をタッチしてください。1つ前の画面にもどれます。


ゲームを始めるまでの操作


次に、実際にゲームを始めるまでの流れを見ていきます。
1.メニュー画面が表示されたら、画面左側の真ん中を押します。
オープニングデモが終わって、音楽が流れ始めたらそこがメインメニューです。ここから各モードやオプションにアクセスできます。
2.音楽が切り替わり、ページがめくれるような音がしますので、もう一度同じあたりをタッチします。
3.再び音楽が切り替わります。ここが曲選択画面です。
上下矢印キー、もしくはL・Rボタンで曲を選択します。
4.曲を決めたら下画面をタッチして楽器を選びます。
楽器は下画面の上側3分の2あたりに表示されていますので、その中のどこかをタッチして選びます。
基本位置は、
・左上=主旋律(メインメロディ)
右下=ドラム・打楽器
となっており、他の場所に後の副旋律やベースなどが点在しております。
曲ごとにいろいろとつっついて確かめていくのがよいでしょう。
5.楽器を選ぶと無音の場面になります。ここで{もどる}のほんのすこし上を押すと、ゲームが始まります。曲に合わせて演奏していってください。
それはさておき、この場面で従事キーや各ボタンを押すと、フリーで演奏できます。
6.演奏が終了すると、採点結果が表示されます。ここで鳴る音によって、得点もある程度わかるようになっています(4種類に変化)。
その得点画面のどこかをタッチするか、なにかのボタンを押すと、次の動作を選択する画面がでます。
ここでは、横長のボタンが画面の真ん中に縦に並んでおり、その内容は上から順に次のようになっております。
・{リトライ}(楽器を選択した直後の画面に行きます。
・{曲選択へ}
・モードセレクト}(曲選択の1つ前の状態に移動します。)
・メインメニューへ}


レコーディングモードへの入り方。


次の操作を行うことで、面クリア型のモード「レコーディング」に入ることができます。ぜひ、がんばって全クラスをマスターしてみてください。
1.メインメニューの左まんなかをタッチする。
2.画面が切り替わったら、画面右の真ん中をタッチする。
3.メッセージが出てくるので、画面下3分の2あたりをつついて読み進める。
4.画面の真ん中あたりをつついてドアをノックし、ゲームに入る。
5.音が聞こえてこなくなったら、画面左下の端から上に4分の1から3分の1ほどいった辺りをタッチする。

すると、シャッターの開く音がして、ゲームがはじまります。ここは複数回ミスをすると失敗となりゲームオーバーとなりますので、ある程度課題曲の傾向を把握しつつ暗譜も行って挑むのがよいでしょう。


オプション画面


次にオプション設定画面を説明します。
まず、入り方ですが、
・メインメニューの左下をタッチ
これで行けます。
音声に特に対応したオプションは、画面最上部の端にあるサウンド設定です。
ここにはボタンが左から右に4つ並んでいます。項目は左から順に、
ステレオ  モノラル  サラウンド ヘッドホン
となっておりますので、状況に応じて使い分けていってください。
(*おすすめは、「サラウンド」にしてヘッドホンでプレイ。)
項目を選択すると、「カチッ」と音が鳴ります。


練習モードへの入り方


苦手な曲はこれで練習してください。
1.曲選択画面で、練習したい曲の楽器を選択する。
2.無音になったら、画面左下の、ちょっと上にいった辺りをタッチする。
3.画面左上を押す。
(これで、曲を最初から最後までながせます。また、自分が選択したパートの音が大きく聞こえてきますので旋律の把握や暗譜に役立ちます。ここで直接練習することもできます(ここで何もボタンを押さずに演奏を聴くと、自分の選択したパートのデモ演奏が特に目立って聞こえてきますので暗譜には最適です。)。)
(*この画面では、その場巻き戻しや曲全体にわたっての好きな場所へのジャンプ、一時停止などいろいろな機能がついていますので、あちこちつついたりスライドさせてみたりして試してみてください。)

これだけを把握しておれば、あとはなんとかなります。ぜひこのソフトにふれて音げーのすばらしさを味わってみてください。

2006年5月27日

大合奏バンドブラザーズDX ACT1.ダウンロード編
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タイトル:大合奏バンドブラザーズDX
ハード:ニンテンドーDS
ジャンル:音楽ゲーム
備考:DS振動カートリッジに対応
    (ドラム/ギターパートの演奏に連動して震える)
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4年間の沈黙を破り、大合奏バンドブラザーズ(以後バンブラ)が帰ってきました。
これがどんなゲームなのかは初代バンブラのレビューをご参考いただくこととして(手抜き)、本策はその続編に当たる音楽ソフトであります。
簡単に申し上げますと、ドレミ音階に見立てた十字キー+ABXYキーをたたいて裁いて楽譜どおりに音楽を奏でて気持ちよくなれるという、ポップンミュージックのような音ゲーです。
さて、本策に冠されますDXとの文字はおそらくデラックスの意味だと思われます。
ここで、特に前作ユーザを震撼させるほどデラックスになっていることをまずお伝えせねばなりません。まず1つ目、ネットから追加楽曲をダウンロードして楽しめるようになりました。
これはどういうものかといいますと、本策の作曲機能でこさえたJASRAC管理下の楽曲をユーザが投稿して、審査に通ると誰でもその曲を落として楽しめるというシステムでございます。
ダウンロード可能楽曲の一覧はこちら、習慣ランキングとともにお楽しみください。
どうですこのラインナップ。これらを100曲までプレイ可能、試聴は無制限に楽しめるなんて夢のような話だと思いませんか?
そして、毎日昼夜かかわらず新しい曲が登録され続けているのです(08年7月8日現在)。
さて、いわゆる音ゲーの購入動機は、収録楽曲が自身の興味と符合するかに帰着する方は決して少なく無いでしょう。
なぜなら、いくら意味不明なシステムのソフトでも、好きな曲のためなら順応して気持ちよく遊んでやろうというモチベーションを容易に保つことが可能だからです。
そこにあって本策がすごいのは、常に新しい楽曲が増え続けているという事実にあります。
もし、あなたがあらゆる音ゲーの購入動機を収録楽曲のラインナップに求めるのなら、本策は毎日続編が発売されているのとまったく変わらない状況ともいえます。まったく任天堂はとんでもないシステムを構築してくださりやがりました。
まさしく音ゲーリズムゲー好きならDSでこれを遊ばずなにをやるという戦況です。
しかし、注意が1つ。
任天堂VSJASRACの契約事情により、ソフト1本に対するダウンロード可能曲数が100曲となっています。また、1度ダウンロードしたものは削除不可です。ここだけは利用する際に十分注意してください。
利用枠数が気になる人はダウンロード前に最後まで試聴して、よくよく吟味してから入手してください。
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では、能書きは終了して、具体的な操作の手順を書いていきます。


0.初回起動時の設定(名前登録やタッチペンを用いてのサイン、試し演奏などなど)


  (目を使わない場合、ここだけは誰かの助けを必要とする場合があるかもしれません。参考までに、初期設定モードにおける操作で覚えていることを記します)
  A.最初に現れる選択肢は、上から順に
・お店のDS STATIONでダウンロードを試す
・自宅の無線LANをつかってダウンロードを試す
・今はダウンロードしない
といった意味合いになっています。
B.{はい/いいえ}の選択は、ほとんど左が{はい}、右が{いいえ}
C.画面右下端が戻る
  その少し上、あるいは画面中央の下端寄りがOKであることが多い。
D.途中、サインを求められるのでタッチペンで描こう。
E.途中、試しに演奏を行う局面がある。
F.その演奏が終わったら、カラオケ機能を試すかどうか質問されるので、いやならいいえを選んで逃げるのが肝要である。


1.接続


楽曲ダウンロード画面へ移動するための操作です。
 * 以後は上述の初期設定が終わっていることを前提に説明します。
 * ここではDS STATIONを利用しての接続を想定して説明いたします。自宅でご利用になる場合は、別途無線LAN接続環境と、そこにDS本体をつなぐための設定が必要になります。
   >>ご参考:DSステーション設置店一覧
 * お店でダウンロードする際、演奏が周りの音にかき消されてしまう懸念があります。念のため、ヘッドホンの持参を推奨いたします。(腰をすえてゆっくりダウンロード作業が行えるロケーションが確保できればなおよい)
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A.オープニングムービーが終了したら、上下に3つメニューが現れるので一番下を選ぶ。
B.次の操作を行う。
 

A
(画面が切り替わったら)
A
 
これで接続が開始されます。特別な設定は何も必要ありません。
しばらくして操作可能になったら接続成功です。
ここが、ダウンロード楽曲選択画面です。次は、この画面の操作について説明します。
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2.楽曲検索


まずは画面構成から見ていきましょう。{前の曲を選択}をもっとも左上として、だいたい次のような配置です。
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前の曲を選択 前ページ 次ページ
次の曲を選択 ダウンロード
       検索 終了
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方向キーで操作できるのは無論のこと、タッチでも操作可能。
(申し添えますと、本策では画面右下が常に{もどる}アイコンになっているので活用してください。)
上述のダウンロードボタンを押すと、選択中の曲を試聴できます。
 


3.検索メニューについて


先ほどの{もどる}アイコンの左に、{検索}メニューがあります。
ここを選んで出てくるメニューのもっとも左下の項目を選ぶと、曲の並び順を変更できます。
上から順に、


週間ダウンロードランキング
評価ランキングトップ100
新着楽曲100
もどる

との構成。使いこなすと便利なのでどうぞご活用ください。


4.楽曲のダウンロード


曲選択画面で{ダウンロード}を選ぶと選択中の曲を試聴できるのですが、その場面でAボタンを3回押すと手持ちのバンブラに曲を保存できます。
なお、一度保存した曲は消せないので、十分に注意して作業してください。
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以上でダウンロード手順の大まかな説明を終わります。
どうも長くなってしまったので、次回に改めてゲームそのものの詳細な内容について適宜説明していきましょう。
今申し上げるとするならば、作曲モードを除く全ての操作がボタン操作(十字キー+Aボタン)でできるようになっていますので、そこが不安だという人はぜひあんしんして購入にふみきっちゃってください。
100曲という枠が少ないと、複数買う人は決して少なくないうえに、口コミで「これはすばらしい」という情報がものすごい勢いで世間に伝播されてきています。
この状況が継続する限り、本策は購入が難しい、あるいはそもそも手に入らないという状況が続くと予想されます。もし気になるなら、リアルといわずネットといわず見かけた瞬間光の速さで入手してください。

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最終更新:
2008年10月15日


大合奏バンドブラザーズDX
操作動作エトセトラ編
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今回のバンブラDXですが、前作の操作性を引き継ぎつつボタン操作にも対応しました。
これだけでもとんでもなくすばらしい感じですが、話はここで終わりません。
その便利な操作システムに支えられて輝く種々のモードについても、せっかくのチャンスですからここで触れておこうと思います。その前に、しばし小理屈をば失礼いたしますことどうぞご容赦ください。

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さて、しばし前説を失礼いたします。
ユーザインターフェイス(ものの使い勝手)を考察するという趣旨の学問がございます。
認知心理学と情報処理学を基礎とする学問で、なんと学会などもあります。
なんでそんなことを研究するのかと申しますと、とてもとてもおおざっぱに言ってしまうならば「誰でも住みやすい世界を作るため」との意図に落ち着いてきます。
たとえば「人に優しい街作り」についての議論に次のようなものがあります。

・歩道で段差があると車いすユーザが困る。
・視力障害者にとって、歩道と車道の段差はそれを識別する上でのランドマークとして有用である。
・さて、どうしたらこの2つを交通法規に準じた格好で両立出来るだろうか?

こういった問題の解決策を議論したり世間に提案したりする包括的組織が、上に上げた学会その他でございます。
そしてこれらの研究をどこかのカレーよろしく煮詰めに煮詰めた結果のことが、俗にユニバーサルデザインと呼ばれているものです。
よくこの言葉とバリアフリーが混同されて用いられているところを目にしますが、前者は誰にでも無差別に便利な物・環境の創造を目的にしているのに対して、後者はことに障害者、高齢者の利益をその他の人々の利益より優先する傾向にあります。その結果、バリアフリーを金の御旗に大学と癒着し暴利を無差ブル第三セクターや会社が結構ごろごろしてたりするのですが、それは又別のお話です。
このユニバーサルデザインの実現で大切にされている考え方に、認知心理学からご出身の「アフォーダンス」という概念があります。
ユーザが「ここはこうやったらこうなるに違いないっ!」と思ってやったことが実際の動作と適合するか、その指針として用いられる用語です。
ゲームで言うと、上を押したらキャラが上に行くに違いない、Aボタンは決定に違いないという、経験から行える類推と推測が代表的なものです。こうしたユーザの期待にどれだけ幅広く答えられているかの指標、それが情報処理業界におけるアフォーダンスの意味となります。皆知らず知らずに調教されてこうした概念がしみついていたからこそドリキャスやXBOXのコントローラでパニクったのであり、ブルードラゴンのオプションにはA/Bボタン反転というおもしろ設定項目が現れるに至ったのであります。
これは今回のバンブラ話を記すに当たってとても大きなファクターをしめる物事だったので、このようにいろいろと乱文をちらかしてしまいました次第、どうか平にご容赦を。

そう、この文書はバンブラDXについてのものでした。
べ、べつにわすれてたんじゃないんだからね!か、勘違いしないでよね!ふん!
先ほどもチラリと触れましたが、本作からボタン操作が可能になりました。
ここでまず、今までコントローラでゲームを遊んできたユーザの利便性にフォーカスしてみましょう。
こと国産のゲームソフツについてはファミコンの昔から、Aボタンは決定、Bボタンはキャンセルとデファクトなスタンダードとなっている歴史ですが、その法則を了解すれば十字キーのカーソル移動と併せていともスムーズに利用できる構造になっています。
もともとタッチで操作するアイコンを方向キーで選ぶのですから、メニュー画面において使うボタンは十字キーとAボタンだけ、Bボタンすら前の画面へもどるためのショートカットキーな取り扱いのありさま、ここでいよいよもってタッチ操作のユーザとキー操作主体のユーザ両者の利便性を極限まで追求したことが見えてきます。

次に、前作を経験済みの場合にうれしい事柄を紹介しましょう。
本作のインターフェイスは、前作と下記の点で共通しています。

1.タッチスクリーン右下端がキャンセル・ないしBack。
2.標準収録曲の楽器選択画面の配置は、往々にして左上がボーカルパート、右下が打楽器
3.方向キー+各種ボタンの配置によるドレミ音階は下表の通り、前作と共通
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ハ長調におけるキーアサイン(曲、パートにより随時変化していく)
ド:下
レ:左
ミ:上
ファ:右
ソ:Y
ラ:B
シ:A
高いド:X
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最後に、全般的に本作で改良された点を列挙します。
1.はい/いいえを選ぶ場面は、左がはい、右がいいえ。
2.タッチスクリーンに描画されたボタンを方向キーを利用して移動する、という考え方で画面が組まれているので、ボタン操作におけるほとんどの場面でカーソルが端に突き当たる。

無論のこと、上に紹介した以外の場合、つまり今回から初めて遊ぶという場合も臆することはありません。
元々ファミコン発売以来四半世紀こちら、ゲーム機とは営々と遊びやすいシステム、便利なシステムの構築を主眼において進歩してきています。ファミコン発生の期限は、高価で熟練を要するPCゲームを、シンプルなキー配列のコントローラで実現させるところにその哲学がありました。それが精錬されつづけた結果が21世紀の現在なのですから、まだまだ若いタッチ操作やリモコンポインティングならいざ知らず、とかく円熟しきったボタン操作のインターフェイスがゲーム初心者にとって不便なことはほぼ皆無であろうと確信する次第でございます。
それはとりもなおさず、開発スタッフの皆様が本作をより多くの人に快適に遊んで欲しいとの思いが生み出した結果に他ならず、そこから生み出された成果を一人でも多くの人に甘受して欲しいと願わずにおれません。

さて、本作で充実しているのはユーザビリティの高さだけではありません。サービスの質と量も類希なる充実ぶりを誇っています。次はそこを紹介していきましょう。
まず、公式サイトなどで初期収録楽曲一覧をご覧になられた方は、そのラインナップにすこし疑問を抱かれたやもしれません。
そう、なんでゲーム曲がないのか、と。
しかしどうか麦茶でも飲んで落ち着きつつ安心していただきたく存じます。本作にはちゃんと任天堂製ゲーム楽曲が収録されてます。

演奏モードで自分が一度でも演奏したことのある楽器は、「辞典」に記録されていきます。
さて、くだんの辞典を開いて登録された楽曲でAボタンを押すと、その楽器に最も適合した任天堂ゲーム楽曲のワンフレーズをデモ演奏してくれるというすごくイカしたサービスが展開されるのです。
ラインナップもまたすごい、マリオゼルダはもとより、ファイアーエムブレム、F-ZERO、メトロイド、どうぶつの森、クルクルランドこれだけでゲーヲタ涙目です。
ぜひすべての楽器を登録していろいろと聞いてみてください。

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<<楽器時点の開き方>>
・タイトル画面から説明。次のように操作する。
A
A
画面右下端に移動してから
一つ左
A
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次はラジオの紹介です。
本作マスコットのフルーツコウモリ、バーバラバット様がありがたくも我々のためにラジオ放送をしてくれているという涙無しには拝聴できないありがたいありがたい規格がこれ。
DJはなんとフルボイス、古今東西のありがたい話をイントロに、いろいろな曲をいろいろなアレンジで聞かせてくれます。
ラジオは2種類、DSカートリッジに収録されている楽曲を再生してくれる
「バーバラバットのセクシーーミュージックアワー」」
そして、ニンテンドーWifiコネクションでインターネットに接続して利用できる、
「バーバラバットのWifiミュージックアワー」
ことにWifiミュージックアワーは、聞いていてこりゃいいなと思った曲があれば即座にその場でダウンロード可能というなんとも地上デジタルな香りの漂ううれしいサービス機能つき。
これで、手動でダウンロードリストをうろうろしてても見つからなかった曲がひょっこり見つかることもあり、実用面からもうれしいサービスであります。
ともかくも本作を手に取ったらぜひ一度経験して欲しいすばらしいモード。ぜひ楽しんでください。

<<ラジオへのアクセス方法>>
タイトル画面から次の操作を行う
A
(画面が切り替わったら)

A

ここがラジオのインデックスメニュー。
上から3つ項目が並んでいて、順に
セクシー
Wifi
もどる
となっています。
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おおざっぱに紹介するとこんなところではありますが、着実な進歩を遂げているということはお伝えできたかなと思います。
後はアナタが音楽を演奏する、あるいは聞くということが好きならばぜひ手にとってみてください。
CMでも言っていましたが、演奏、歌う、作曲の3つができて付帯機能も充実し、それを快適な操作系統の下自由に操れる楽しみはそうそう得られるチャンスではありません。
もしかなうならご友人、ご家族を誘ってセッションなどやってみるとバンブラの本懐、合奏の愉悦に十二分に浸れることでしょう。

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最終更新:2008年10月15日
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