リアルサウンド 風のリグレット

開発元:WARP
プラットフォーム:セガサターン(CD-ROM4枚組  ドリームキャスト(GD-ROM2枚組)
ジャンル:インタラクティブサウンドドラマ

概要

風のリグレットとは、「サウンド」として流れる物語を聴きながら時折現れる分岐を選び物語を先へと進める、オーソドックスなノベルタイプのアドベンチャーゲームです。
取り扱われるのは普遍のテーマ、男女の色々と故郷への懐かしみ。
描写が丁寧なので、気軽に触れられるのが嬉しいところです。
画面に映像が一切無いのが本作の特徴で、この「映像が無い」演出は、例えば「故郷の小学校のイメージ」はプレイヤー各が別の風景を抱き描くだろうと考えると、とてもよい作り方だったのではないかと感じます。
音源は生録+アフレコのハイブリッド(場面により変わる)構造。実際役者さんが演技をされているのが肝で、世界観を生じる音演出に大変なリアリティが生じています。そうした作り方をしたのには、本作が実写系に分類される見せ方(聴かせ方)をねらっていたからで、きっと製作過程ではユーザの目に見えないところでの大量の工夫が行われたことと思います。
ドリキャス版では振動機能のぷるぷるパックに対応。その作り込みはかなり丁寧で、冒頭のキスシーンや路駐バイカーとの拳の応酬(なぐりあい)あたりの振動演出はその細やかさと丁寧さに感動をすら覚えるほど。とてもよいリメイクに仕上がっていました。
そんなプレイ環境の中、時折現れる鈴音(選択分岐出現通知)により停止した物語を薦めるべく、ABXYボタン(DC版)で分岐を選び、決定して先へと進める繰り返し。本作のインタラクティブ性はそのように演出されています。
ゲームとして深みある5種の結末。その何れかへ物語は進んで行きます。

だからこそ本作は大変にもったいなかったのです。本作のオリジナル版が発売されたのは1997年。1997年と言えばそう、あの世界的超大作のファイナルファンタジーVIIが発売され、全国的にセフィロスだジェノヴァだだ魔晄炉だと賑わっていた頃です。
画面全体で動画が流れる演出がまだまだ目新しかった当時に、その衝撃が全くさめやらなかった時節に発売されてしまったことこそ本作最大の不幸と言ってよいでしょう。
もしも本作が、そういった映像変調主義が日常となって、そういえばロード時間がSFC時代より長くなった、飛ばせないムービーは結構しんどいとユーザが気づき始めた時節、具体的には1999年以後に発売されていたなら、少なくとも今のようにリアルサウンドシリーズ事態が消えるようなことにはなっていなかったように思います。

とはいえこうした切ない話は仕方の無いこと、歴史は変えられません。過去のことです。過去のことではありますが、本作が市場に流通している以上、今から遊ぶのは決して不可能な話ではありません。
スペースチャンネル5パート2はPS3とXBOX360へ来ました。ジャレコさんのゲーム天国(SS)はPS4へ来ました。大神とオーディンスフィア(PS2)もPS4へ来ました。
本作もこののように、いつか現行機に配信されるかも分からない。
過去にこんな素晴らしくもったいなく、そして志にあふれた工夫が行われた作品があった。これはそういう歴史を探訪するような心持ちで、ぜひ多くの人に触れていただきたい作品です。

人の記憶についての解釈、同脚本ベースの過去作である「東京ラブストーリー」との相似性の発見(全く同じ掛け合いのシーンあり)、好感度の調整がエンドに直結するもその分岐タイミングが独特、MOTHERでおなじみ鈴木慶一さんのBGM。
例えば小説を読むとき、眼前にその風景が在り在りと広がってくる経験をお持ちであれば、ぜひ一度手にとってみてください。
きっと楽しい時間を過ごせることと思います。

レアエンディング到達方法

本作のエンディングは全5種。
・菜々の好感度が高く記憶のかけらを4つ集めた場合
・菜々の好感度が低く、記憶のかけらを4つ集めた場合
・菜々の好感度が低く、記憶のかけらが集まっていない場合(2種)
これらには簡単に到達できるのですが、ひとつだけ巧妙に隠されたレアエンドがあります。
そのエンドを見るために選ぶべき選択肢を以下に記します。
最後まで遊び尽くしたと感じたらぜひ一度試してみてください。
なお、ディスクナンバー表記はドリキャス版に準じています。

Disc.1

1.とにかく逃げよう。
2.あぁ、いいかもな。
3.心配だ、追いかけよう。
4.恋人・・・ってやつだよ。
5.失踪・・・したんだよ。
6.やれやれ・・・。
7.だーめっ。
8.麻美って子なんだ。
9.行く当て?・・・・・・・・・あ、そうだ。一つあるよ。
10.奈々ちゃん。・・・・・・泣いてんの?
11.したよ。
12.そうかなぁ・・・。

Disc.2


13.ありがとう。
14.本物の、銃じゃないから。
15.いいよ。・・・・・・いこ。
16.泉水の話はいいよ。・・・一時中止。
17.今は?
18.ああ、帰ってくるよ。
19.あぁ、・・・いいよ。
20.起こすよ。・・・ほっとけないし。
21.あぁ、さみしいよ、。
22.君がいないと、とても寂しい。
23.え?・・・

おつかれさまでした。このまま進めていけば、駅のシーンで分岐し、そのエンディングを見ることができます。

参考リンク

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