神機世界エヴォルシア

ジャンル:本格冒険RPG
ハード:ゲームキューブ(Wiiでもプレイ可 GC用のメモリーカードとコントローラーが必要)
公式サイト:スティング ESP 任天堂
備考:フルボイス/一部自動生成ダンジョン

MK2でしたか、どこかのレビューサイトで、本作へのこんな感想を見かけました。
「暖かいRPG」
本日はそんな風に人の口へとのぼる作品のお話です。

概要

本作は、ドリキャスで発売された「 神機世界エヴォリューション」の1と2をカップリングしてリメイクした作品です。
……という紹介をあちこちでされて、不遇な扱いを受けた作品です。
ですのでここで皆様に正しい情報をお伝えいたします。本作は 神機世界エヴォリューション2に、1のシナリオをプロローグ&チュートリアルとして組み込んでリメイクした作品です。…うん、これだったら問題ないな。なんせ、1部分はダンジョン2つ。1のリメイクと考えればものすごいダイジェストなのですが、チュートリアルシナリオと考えればこのボリュームでも何の問題もありません。
……もしこの事実の周知が徹底されていたら、今エヴォルシアでググると出てくる「お話短い」の感想はこれほど出てこなかったのかもしれなくもないなと思え、プロモーションとはほんとに難しいものだなと教訓めいたものさえただよってくる現状です。が、それで本作が面白くなくなるといったことには全くならないのでご安心を。ただひとつ、本作の大ファン(2集クリアで借金返済イベント出現ボスラッシュクリア最強武器LV5強化済み)の身の上から考えるとちょっと、こんな素敵な作品が、少なくない過剰な期待に迎えられてしまったことが残念に思えるのです。

なんだか文書がぐちっぽくなってきてすいません。軌道修正します。
次は使用説明といきましょう。
本作は、基本的にとても基本的なRPGです。町で準備してダンジョンを探索し、トレジャーを班としたりストーリーを進めたりします。
考えてみるとこの反復で最後まで遊べるようになっているので、ちょっとむずかしいレベルの難易度とあわせて本作はRPG入門用として最適のソフトなのかもわかりません。
しかし、この一連のテンプレなフローに深みを与えているのが本作のシナリオに深く関わる「先史文明」の存在で、主人公の没落貴族であるマグ・ランチャーはソシエテという先史文明の研究機関から依頼を受けて移籍を発掘することで日々の糧を得ています。よく考えるとなんだか結構リアルですなこの設定。
プレイヤーは依頼をこなす、先史の謎を探るなどの明確な目的を持ってゲームを進められるので、遊ばされている感じをほとんど受けないようになっているところは全く職人技の極み。
そんな遺跡発掘が花盛りな時代に主人公がいろんな営みに関わっていくというお話が本作の基本となります。

本作のパブリッシングはバロックシリーズと同じスティングさん。それ故かどうか、本作には自動生成ダンジョンがいくつか発生します。
トルネコやシレンが有名な不思議のダンジョンシリーズ、あんな感じでダンジョンが作られると思ってください。
そこをうろうろすると敵とシンボルエンカウント、バトルシーンは素早さ順に行動して、技によって割り込みが発生するなどの、そうですね。グランディアやゼノサーガが似たシステムのコマンドバトルです。
お金が基本的にあんまりたまらない本作、ダンジョンでは「先史のコイン」なるアイテムが手に入りますので、これやいらないアイテムを売却してお金をかせぎます。
各キャラに付けられる装備が特徴的でして、本作の武装はサイフレームと呼ばれ、冒険家が発掘に用いる先史の技術を流用したOパーツをカスタマイズしたものとなっています。
具体的にはサイフレームには個々にスロットが搭載されていて、そのスロットの残量だけ武器パーツを装着できるという仕組みです。
パーツを強化したり使い込むとそれぞれに技を覚えたり、育て甲斐がたっぷりです。
他にもダンジョンではよくわからないものが拾えまして、それをソシエテの支部に持って行くと鑑定してもらえて、それを集めるというのも槍込みとして突き詰めると面白い要素です。
鑑定物情報を引き継いで2週目へ入ることができ、イベント追加の他、新しいランダムダンジョンやボスラッシュステージに挑戦できるようになります。
そんなわけで槍込み要素もたっぷりで、いちいちのイベントが心温まることと併せて遊ぶほどに、本ソフトに愛着がわいてくることでしょう。

総評

さっきから折に触れて暖かい暖かいと書いているのは、一見子供向けと思えるほどに平易な言葉で全てのテキストが書かれていることにその理由の一端を見いだすことができます。
さて、子供向けのゲームと子供でも遊べるゲームとの間にはとても大きな開きがあるように思います。
前者と後者の大きな違い、というより後者の特徴とは、作ったソフトと遊び手に作者がどれだけ真剣に向き合ったかどうかの違いにあります。
例えばマリオというゲームの特徴、これはデザインから来る機能性をその根本に据えて作られたゲームソフトですが、決して世間に流布している子供っぽい見た目のキャラそのものを広げるために生じたものではありません。
エヴォルシアのゲーム性はマリオのようにエポックメイキングなものではありません。しかし、普通を極めて誰でも安心して遊べる環境を作る。これもゲームソフトの果たすべき大きな役割の一つです。その点を考えれば本作は十二分にその役割を果たしていると思います。
そうですね。シナリオの残念な点といえば、序盤のパンナムタウン編が短いこと、それから本作だけでは物語が完結しないことでしょうか(そのとき持ち上がっていた問題は解決する)。
なので、もう何の機種でもいいのでどうにか続編を出していただいて、有終の美を成し遂げていただきたい、これだけが1ファンとしての心からの願いです。
フルボイスではあれど完結で無駄のないテキスト、そして町の人全てにボイスが配されている、もっというと看板や広告を調べたときの類へのコメントさえ、全キャラ分音声が用意されている。町の人の会話はイベントが発生する毎に全て変化していく。
そんな作り込みの塊みたいな舞台で繰り広げられる物語は主人公マグの勇ましくも思いやりのあるさまざまな言動と、素性が謎のヒロインリニアが徐々に心を開いていく様子を軸とした実に心温まる物語。
CGがツルツルなのはそういう漫画だと思えば問題ないところでしょう。そして、何気にプリレンダムービーのクオリティは結構綺麗です。
BGMは内蔵音源中心で良い意味でゲーム音楽らしく、全体的にしっとりした仕上がりです。陰に日向に物語を支えているような、そんな音楽が中心で、メロディラインがハッキリしていることもあってここでもきっと思い出に残る作品となりえるでしょう。
そしてエンディングテーマ{Door ~風が吹く惑星で・・・・}は、歌詞の内容からおそらくそれまでそこはかとなく感じ取れたヒロインリニアのありのままの信条を歌ったものだろうと推察されるのですが、ぜひそこまで到達してその思いに耳を傾けてみてください。

攻略

・アイテムは、複数をまとめて持つことができます。これで少しでも持てるアイテムの数を増やしましょう。
  例:ナオリン が3つ並んでいる状態を整理すると、ナオリン{3}と表示される

・とあるアイテムを手に入れると隠し通路の近くでコントローラーが振動するようになるのですが、しかし、それまでのダンジョンにも隠し通路は存在します。
ダンジョンマップで、廊下にさしかかったら外周側の壁をそのフロアの隅から隅まで調べてみてください。やおら爆発して隠し通路に入ることが出来ます。
なお、この能力はマグのサイフレームによる機能なので先頭はマグにして移動しましょう。

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