ガイストクラッシャーゴッド

ジャンル:カスタム武装アクション
開発:トレジャー
販売:カプコン
ハード:Nintendo 3DS
ダウンロード版入手先:https://www.nintendo.co.jp/titles/50010000024197 (体験版あり)


大海原 ゲーミング海

問い1:本作の内容を一言で表せ。
解1:視力のいらないアストラルチェイン

ゲームソフトの開発と販売で、メーカーが異なるケースがございます。今回では販売がカプコン様で開発がトレジャー様。開発会社様は時としてプレイヤー間でブランドとなり、「こちらの開発メーカー様ならきっと楽しいと安心してブランド買いできる」ネームとしてゲーム購入時に参考となるのでございます。
3DSの限られる性能の中で八岐大蛇の8つの首を本当に3Dで描画してしまわれたのは、なるほどトレジャー様なら然りと自然に得心されることです。メガドラでプレイヤーに弾幕を張る側と巨大ボスを組まれたDNAが始祖でありますこと、N64罪と罰では惑星VS惑星をラストに表現くださった質量バトルは同社の真骨頂でございます。
ゲームの好きな方(私含む)は屡々、技術面の素晴らしさ、突き詰められた作り込みの芸術性へと心底から心酔いたすものですが、それだけ作り込まれた芸術品を、しかし実際手に取れ指動かし遊べてこそ実感伴いアートが体験されるのでございます。
今回私がトレジャーインの本作ガイストクラッシャーゴッドを、初めてゲームをされる方含む皆様へお伝えでき、3DSをお持ちで視覚障害をお持ちの方々に体験頂ける切っ掛けを生じれますことこそ有り難いのでございます。
探索なし、パズルなし、謎解きなし、拠点会話なし、あるのはフルボイスの物語とプレイヤーカスタマイズ、バトルのみ。この構造が視力を問題せぬUXを完成させました。
本作のプレイが憧れから思い出になりますことを、視覚障害をお持ちの皆様へ、当事者として心よりお伝え申し上げます。


ゲーム概要

背面カメラ3Dアクションでございます。
ストーリーモードの途中に丁寧極まるチュートリアルが各所でフルボイスで行われます。安心して入手を頂けます。

チュートリアルのみで拾えない要素について、少々補足を。

1.「はい いいえ」ダイアログは左側が「はい」
2.ステージクリア後シナリオ選択画面へ遷移した時点でオートセーブが終了されている
3.カスタム画面(出撃準備)は画面真ん中下端が出撃確認、その上がガイストギア強化。強化するガイストギアは、現在のクラッシャーが装備中のものが自動で選ばれている。
4.方向キー上下左右で端で突き当たるメニューUI
5.シナリオパートでLボタン、十字キー上 左の入力で巻き戻しが可能
6.シナリオパートで画面右下端をタッチでシナリオデモスキップ
7.バトルパートで敵を掃討後の移動で、移動先をロック可能。ロック状態では足音が早くなる。時にAボタンで地形を乗り越える場面あり。
8.バトルは背面カメラ、スティック上で前進、左右で旋回。Lボタンでロックオン可能

背面カメラ、ロックオン、補助パーツによる共闘、ダッシュキャンセルガードキャンセルフォームチェンジをからめた美しいコンボ構築が楽しい。
そんなことを気にせずともレベルを上げて物理で妥当も許されるフレキシブルなゲームデザインも輝きます。
そしてプレイヤーの任意になれてゆけるスキルアップをフルボイスの物語と随所に挿入される素晴らしいアニメムービーが彩ります。


NORMALというEASY

ストーリーモードでは章選択画面の右下端に、トグル式のスイッチがございます。ここはAボタンを押す毎にEASYモードのOn/Offが切り替わります。
この切り替わりが音で把握困難なものですから、なるべくならここは触らないのがよいのかもわかりません。
と申しますのは、難易度をEASYとしてしまいますと、ご自身の戦い方に合われたガイストギア(装備)が何かを試行錯誤するチャンスが失われ、結果、次の2つが連鎖式に失われるリスクが現れます。

1.ステージクリア時の達成感
2.ストーリーモードクリア後に出現するゴッド編(本編の続きで難易度変更不能の真の完結編)での行き詰まり

先にプレイしました当事者の一人としてお薦め申し上げますのは、道中苦労あられてもNORMALでプレイをされる方法です。
アイスガルド編で雪山のクレバスに落ちないよう戦うなど、視力の不利がどうしても覆せないときに突破の非常手段としてEASYを用い、終わりましたら即座にNORMALに戻されるのが、最終的にプレイしよかったとなられる方法と推定されます。


おわりに

レイディアントシルバーガンはSTGの歴史が包含されすごい、斑鳩の至言に重なるリタルダンドは芸術品、グッモーニンサキより開幕する罪と罰の艦隊戦のカメラワークは白眉、メガドラ幽遊白書復活万歳。私はこれらを心から語れますのは、経験経てであります。感動があったのでございます。
即ちプレイの経験者が増え、結果口に上る絶対数が増える必要があります。
視覚障害者の数は日本全国に推計30万と言われます。そしてまだまだTVゲームと疎遠なそうです。ここへリーチいたせば新規の売り上げとなる。
メーカーとしてもいかがでしょう、手つかずの30万の市場とはそう悪くない金脈と素人考えながら想うものです。
風のリグレットが失敗したではないか、との論考へはあれはドリームキャスト版に既読スキップ機能と任意セーブ機能がなかったがためであります。あくまで個別の事例と介錯できます。
悔しくも本作は令和3年12月31日現在、ハードは生産が終了されたNINTENDO3DSのタイトルとなります。しかしまだまだ本体は中古流通され、この際3D機能とステレオスピーカーのオミットされたNINTENDO 2DSでのプレイ(ヘッドホンを指せばステレオ)でのプレイで全く良いかと思います。
生活と交わるゲーム作品と考えたとき、電車バス通勤のお供にもお薦めな本作。
トレジャーなる知る人ぞ知る会社様の入魂のエンジニアリングが、視力を用いず味わえます珍しいチャンスでございます。
しかして外装はカジュアルの極みですから敷居自体は低い。
脚本が少しばかり上長なのは残念で推敲がプロ作家様の手により行われればなお素敵でしたろうとは想われつつも(龍が如くシリーズの黎明はこれにより花開きました)、それはそれ。NORMAL難易度でプレイいたせばシナリオの情調を遙かに凌駕するゲームプレイ由来の指を動かし問題を打開する達成感が、素敵な時間をプレイヤーに生じますことをお約束いたします。
どうかこの魅力、自然に広まりますようにと願います。
  それでは今日はこれにて。


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