ひみつ戦隊 メタモルⅤ DX

ハード:PS/ゲームアーカイブス
メディア:ディスク2枚組
ダウンロード版:PlayStation Store
備考:フルボイス、振動対応

はじめに

ひみつ戦隊メタモルⅤとは、徹頭徹尾テレビアニメ風演出にこだわり抜いたフルボイス&フルオートのADVです。
本編はオープニング→Aパート→アイキャッチ→Bパート→次回予告→エンディング>次回への流れ。コマーシャルと「ご覧のスポンサー」が無いのが違和感となるほどの徹底的演出です。
オープニング/エンディングは歌入り、歌詞は本編に連動、終始一貫、本作の拘りが愉しめるよう構造されております。
ハードの性能故か、登場人物の表情パターンは一つであるなど制限ありつつ、逆にそれをメタ演出な脚本に昇華される様子は、本作をプレイされた方の愛着を益々増進されることと思います。
当時にあり可能の限りを行われた迫力を愉しめる作品です。

ゲーム概要

オート進行フルボイスで繰り広げられる物語を愉しみつつ途中に出現する分岐を選び、物語の変化を愉しむゲームシステムです。
物語の分岐に関わる選択肢は方向キーの左右で選びます。本作は劇中に時々現れる一時停止エリアでメニューを開いたときに途中経過をセーブできる仕様なので、伸張に分岐を選ぶ楽しみがございます。(分岐内容の詳細は後記しますので視力の代わりに役立てて下さい)
特徴的なのが感情入力システム。
特定の会話に応じるとき、時折ピロリロといった風の効果音が流れ、画面にハートマークが出現いたします。
この時、相手のセリフが終わる前に、方向キー操作で
  左:冷静
  上:ポジティブ
 右:ネガティブ
の何れかを入力いたしますと、主人公の返答が変化するシステムです。
ニューゲーム時には標準で{冷静}が選ばれていて、必要に応じて変化させます。
一度ポジティブを選びますと次に同じシュチュエーションになったときはポジティブが選ばれた状態が続く仕様の元、主人公の心情を調整しつつ劇中ドラマをプレイヤーは味わうのでございます。
これらの結果、周囲の登場人物との関わりを示す「好感度」が上下する他、「キーワード」が手に入り、Bパートで発生する敵とのバトルで出せる必殺技が追加されたりされなかったりする要素にも関係します。
…こう書くと大変そうですがどうかご安心下さい。何も気にせずクリアへ至れるのが本作です。
バトルと書きましたがこれは全く敗北する可能性が無いものです。「どう勝つのか」を演出するようデザインされているのでございます。どう勝つかを選ぶのも一つの選択肢と思いますと、豪華な分岐の一つと申せましょうか。実際にプレイをいただきますとなるほどとなっていただけること請け合いなのでございます。
ゲームとしての負荷が極少で「途中経過へ関与する」部分が楽しい作品となっております。
そこへ、次に記す脚本と人物の魅力がフレーバーされてまいりますから雰囲気ゲームとしても素敵なのです。いざインストールしたてしっくりきたらいつしか宝物となる、本作にはそんな温かさがあるのでございます。

シナリオ

銀河警察連邦に所属する宇宙刑事シャトナーは、赴任先の地球へと脅威をなす宇宙犯罪者をとある事情で取り締まれない体となっていた。
銀河連邦の「現地保護条例」には、「赴任刑事が職務に当たれない場合、現地人を代理刑事に任命することが出来る」との条項がある。
それにのっとりシャトナーは大文字(だいもんじ)と名前を変えて、かもめ第3小学校へ保険医として赴任、代理刑事の素養である「カラー度特性」を持つ子供を集めて特殊部隊メタモルⅤを結成したのだった。
メタモルVは宇宙よりの侵略を幾度も退けたが、前回の戦いへの勝利の代償としてリーダーを失う事態に至る。
そんな中、別銀河にある惑星アドニスで民主クーデターが発生、権力の座を追われたアドニス皇帝とその一族は、次なる侵略の地を地球・・・というより日本に定めて侵攻を開始したのだった。

こんなプロローグになっております。
地球といいつつ実質日本がねらわれることを筆頭に、それに類するほほえましいお約束演出が多々見受けられる本作は、最初から最後まで安心して視聴出来る優良シナリオです(これがCERO C判定なのが少々不思議…成長(本作では変身を、己が願う未来の己の内的理想の具現と定義しており、それを総称して「成長」と呼び習わす文化があります)後のお姿に、なにかあったのでしょうか)
しかしそのベタ演出が面白いだけでないのが本作の良さ、1つ1つの話で語られる物語が内包するテーマが明確で、人物同士(敵含む)の交流含め各登場人物には確かな実在感があり、おやくそくを楽しんでいたらじわじわといつしか心に染みいっている、そんな素敵バランスな逸品なのであります。
繰り返しプレイに影響避けられない気になるロード(データ読み込み)時間は、PSVita VitaTV PSPでの「ディスク高速読み取りモード」をOnとすればスムーズになります。この機能をOnにしての不具合に類する影響は皆無なので、ぜひダウンロードされたらOnにしてお楽しみ下さい。(PSボタン長押しのメニューよりアクセス)

おわりに

1つ1つの台詞が発せられた理由を持つ迫力が、脚本/演出の端々から体験される様子が重ね重ね出色な本作。
アイキャッチや予告はフルアニメーション、分岐と感情入力全てのパターンに別台詞が用意され、分岐の選び方で体験する物語のテーマ性自体さえ時に変化する。
無理なことは無理でも出来るところを最高品質で作り上げてリリースされた。本作はそんな魂の結晶です。
本文章が皆様のプレイの切っ掛けとなることを心より願っております。


セーブ&ロード

@セーブ:
ゲーム中絵と音が止まるシーンでスタートボタンを押すとメニューが呼び出され、最初にセーブが選ばれています。
以下、メニュー呼び出し以後のセーブ方法。
 
スタート

しばらく待つ(メモリーカードチェック)
丸(セーブデータ選択)
丸(決定)
音が止まるまで罰
丸(次のシーンへ)

@ロード:
  ゲーム中:
無音シーンでスタート(メニューを呼び出す)

丸(ロードを選択)
しばらく待つ



  タイトル画面からセーブデータのロード:
スタート


しばらく待つ(メモリーカードチェック)


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選択肢

感情入力以外の選択肢(シーンが停止し左右キーで選ぶタイプの分岐)について説明します。
基本は、左右で選択 カーソルは循環する仕組みです。
以下は、最も左の項目が初期選択される項目です。
 
第1話
校内案内:
麗子 もえ子
 
ダンディー男爵から逃げる:
麗子と逃げる もえ子と逃げる
 
第2話
下校:
麗子 もえ子
 
捺紀を連れてくる:
麗子 もえ子 くるみ
 
第3話
パトロールを誰と行くか?
捺紀 麗子
 
下校:
もえ子 くるみ
 
誰とともに行動するか?
捺紀 麗子
 
スペシャル:
行動選択:
くるみを宥める 聞き込みをする
 
行動選択:
シャトナー シャロン
 
もえ子の宿題:
分析結果を聞きに行く 手伝う
 
第4話:
誰とエリカを勧誘に行くか?:
捺紀 もえ子 くるみ
 
誰と麗子の家へ行くか?
捺紀 もえ子 くるみ
 
第5話:
赤い悪魔を調査:
自宅で待機 調査に向かう
 
変容したもえ子:
もえ子を調べる グラムスを追う
 
最終話:
アドニスの誘いに誰と向かうか:
捺紀 麗子 もえ子 くるみ

基地への突入:
捺紀 麗子 もえ子 くるみ
 
攻略サイト

バトル

左右でキャラクター選択、丸で選び上下で技選択(技は3つあり、下ほど強力)
バトル前にはシナリオデモ中で手に入れた「キーワード」を組み合わせて3段階目の強力な技をくみ上げます。
ここで主人公メタモルレッドの最強必殺技を必ず出現させる方法をご紹介。
作戦画面になったら




と入力すると、必ず主人公の最高段階の必殺技が選択可能になります。

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